長年ユダヤを強権支配していたヘロデ大王に対する反感は、人々の間に蔓延していたが、その反感は次第にヘロデ王家を後援し続けるローマへ向かった。「ローマ人を追い出し、その軛を断ち切らない限り、自分たちはイスラエル人として純粋な状態ではない」という思い込みが当時のユダヤ人の間に広まった。
(注)別エントリー「試論:『人心荒廃は滅亡の前兆』を140文字以内で」も参照のこと。
http://josephology.me/app-def/S-102/wordpress/archives/6291
(注)別エントリー「ダニエル書7章:地上に興る第四の王国」も参照のこと。
http://josephology.me/app-def/S-102/wordpress/archives/4631
【追記】
使徒言行録5章37節は「ガリラヤのユダ」が反乱の指導者となり滅びたと記す。ヘロデ大王死後の混乱に乗じて勢力を拡大した彼は、ローマの住民登録への反対を掲げ、登録した者を親ローマ派と見なして敵視した。彼の滅亡を確かめた上で(マタイ2章20節)、聖家族はエジプトから帰還したはずである。
(注)別エントリー「試論:一世紀ユダヤの反乱や暴動を140文字以内で」も参照のこと。
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マタイ2章は暴君ヘロデ大王の後継者としてアルケラオの名を記す。ヘロデを恐れて沈黙していたユダヤの人々は、その死後いっせいに不満の声を挙げアルケラオは為す術を知らなかった。ローマ帝国は彼を不適格者と判断してユダヤからガリラヤを切り離し(マタイ2章22節参照)、最終的に彼を追放した。
(注)別エントリー「試論:黙示録17章『第八の者』を140文字以内で」も参照のこと。
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主イエスはローマの支配に関しては良いとも悪いとも仰せにならず、ただイスラエル人として純粋な状態であるためには神なる主の御前で無垢な状態でなければならないことを教えられた。結局、救い主は処刑され、ユダヤの人々は打倒ローマ帝国という大目標──自分たちを破滅に導く大目標──へ前進した。
(注)別エントリー「試論:『無垢をリスペクトする』を140文字以内で」も参照のこと。
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(注)別エントリー「戦争と飢餓:ある意味で実戦よりも残酷な」も参照のこと。
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(注)別エントリー「ダニエル9章の『七十週』預言」【再投稿】も参照のこと。
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