試論:エゼキエル書34章16節を140文字以内で

エゼキエル34章16節に関し中世のヘブライ語聖書は「弱いものを力づけ、強いものを滅ぼす」と解釈したが、古代に遡るギリシア語訳とラテン語訳は「弱いものを力づけ、強いものを守る」というニュアンスで解釈した。これはヘブライ語で「滅ぼす」と「守る」の子音文字が酷似することに由来している。

【追記】

日本聖書協会の新共同訳と共同訳そしてフランシスコ会聖書研究所訳は、中世のヘブライ語聖書を底本とする『ビブリア・ヘブライカ・シュトットガルテンシア』に拠っているため、「滅ぼす」のニュアンスで解釈している。他方カトリックの伝統的な解釈を踏襲しているのはバルバロ訳と光明社文語訳である。