試論:「ヘロデ派」を140文字以内で

ハスモン王朝の重臣だったヘロデがユダヤの王位に就くことが出来たのは、ローマの後楯があればこそであり、それ以来ヘロデ王家とその支持者たちは必然的に親ローマ派である。「打倒イエス」に動いた古代ユダヤの有力者たちは、イエスの登場によって既得権益が脅かされると考え、超党派で結託していた。

【追記】

【問】「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に」の話の時、都の状況は?
【答】ヨハネ11章54節は、主イエスが「指名手配」同然の境遇になったと記しますが、過越祭近くになり主は都に入城され、人々が歓呼をもって迎えた結果、敵たちは必然的に「倒さなければ倒される」状況であると思い詰めました。

【問】敵たちは、どうやって主イエスを「倒す」ことを目論んだのですか?
【答】ヨハネ11章47節以下では当時のユダヤの指導者たちは、イエスただ一人が死んでくれるならローマがユダヤを滅ぼすことはない、という論法で、イエスの殺害はローマに手を下させるというカイアファの案でまとまりました。

【問】福音書には「イエスを試そうとして」という表現が登場しますが、なぜ当時のユダヤの人々はイエスを試そうとしたのですか?
【答】イエスが本当に、旧約のイスラエルの預言者たちが語っていた「メシア」(キリスト、救い主)に該当するのかどうかを、彼らなりの方法で、確認するためです。

【問】それは当時のユダヤの人々にとって重大な問題でしたか?
【答】もしイエスが本当に昔の預言者たちが語っていた「メシア」なら、当時の全てのイスラエル人はイエスに従わなければなりませんが、もしイエスが偽の「メシア」で、神の子になりすます者ならば、彼は冒涜者として死ななければなりませんでした。

【問】ヨハネ福音書で何度もイエスが石を投げつけられそうになるのは、そのためですか?
【答】レビ20章では、冒涜を含む重大な罪を犯した者たちに対する刑罰として、投石による死刑を定めていました。使徒言行録7章のステファノの殉教やヨハネ8章の姦通の女のエピソードが、それと関係しています。

【問】なぜイエスは投石刑ではなく十字架刑で殺されたのですか?
【答】本来、モーセの律法の立場では、古代イスラエルの冒涜者はレビ20章2節の通り、投石刑相当でした。しかしヨハネ11章でラザロの復活を目撃したユダヤ人の多くが、やはりイエスこそ本物の「メシア」ではないかと考え始めました。

【問】ヨハネ11章45節以下にはユダヤの最高法院の問答が記されます。
【答】ラザロの復活を目撃した人々を説得するのは困難とみた最高法院の人々は、イエスの存在はローマにとっての脅威という論理でローマにイエスを処刑させ、冒涜者に対する投石刑ではなくて政治犯に対する十字架刑となりました。