英訳聖書の一テサロニケ4章17節中の表現
“in the air”
を
「空中で」
というニュアンスで理解するのは近代人の発想である。
より厳密に言えば1783年の有人気球飛行実験成功以降の発想であり、
英語「エアー」に対応する原文のギリシア語「アエール」の元のニュアンスは
「地上界」
である。
(注)別エントリー「試論:『携挙』はなぜ誕生したかを140文字以内で」も参照のこと。
http://josephology.me/app-def/S-102/wordpress/archives/14420
【追記】
古代ギリシアの宇宙観では人間が住む地上界(下界)は
「アエール」
という「くもりのある」物質で満たされている一方、神々が住む天上界は
「アイテール」
という「くもりのない」物質で満たされている、と考えられていた。
ゆえに
「アエール」「アイテール」
はそれぞれ
「地上界」「天上界」
の象徴だった。
(注)別エントリー「『携挙』:ギリシア語聖書本文で徹底検証【再投稿】」も参照のこと。
http://josephology.me/app-def/S-102/wordpress/archives/7753